キミのおこづかい会議

安心な年金生活のために 知っておきたいお金のよくある勘違い

Tags: 年金生活, お金, 勘違い, 家計管理, 退職金, 保険

はじめに:お金に関する漠然とした不安はありませんか?

定年退職後の年金生活は、それまでの働き方や収入の状況が大きく変わる時期です。多くの方が、今後の生活費や医療費、介護費用など、お金に関する様々なことに不安を感じるのではないでしょうか。

こうした不安は、お金に関する情報が断片的だったり、なんとなく「こうだろう」と思い込んでいることが原因かもしれません。中には、実は少し違うという「よくある勘違い」も存在します。

この記事では、年金生活を送る中で耳にしたり、ご自身でもそう思っていたりするかもしれない、お金に関するいくつかの「よくある勘違い」を取り上げます。これらの勘違いを理解することで、漠然とした不安が少しでも和らぎ、ご自身の状況に合わせてお金と向き合うきっかけになれば幸いです。

よくある勘違いその1:「年金だけでなんとか生活できるだろう」

多くの方が、公的年金を収入の柱として生活されます。しかし、「年金だけで十分だろう」と漠然と考えていると、後になって困ってしまう場合があります。

なぜ勘違いになりやすいのか

現実と向き合うヒント

まずは、ご自身の公的年金額を正確に確認しましょう。「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などを活用してください。そして、現在の生活費を具体的に把握し、年金収入だけで全ての費用を賄えるのか、不足する場合はどのくらいかを計算してみることが大切です。退職金や貯蓄からの補填が必要になる場合もありますし、無理のない範囲で収入を補う方法を考えることも選択肢の一つです。

よくある勘違いその2:「退職金や貯金は絶対に減らしてはいけない」

長年かけて築き上げた退職金や貯金は、大切な老後の備えです。「減らしてはいけない」と強く思い込み、必要以上に手をつけない方がいらっしゃいます。

なぜ勘違いになりやすいのか

現実と向き合うヒント

確かに、無計画に資産を取り崩すのは避けるべきです。しかし、全てを抱え込んで使わないのも、せっかくの資産を活かせていないことになります。計画的に退職金や貯蓄を取り崩すことで、年金だけでは難しかった趣味や旅行、学びなど、人生の楽しみを増やすことができます。医療費や介護費など、いざという時のための備えは確保しつつ、無理のない範囲で資産を「活かす」ことも考えてみましょう。大切なのは、ご自身の状況や将来の計画に合わせて、資産の管理・活用方法を決めることです。

よくある勘違いその3:「もう年だから、保険は見直す必要はない」

年金生活に入ると、現役時代とは生活のリスクや必要な保障が変わってきます。それなのに、「今入っている保険で十分」「もう保険は不要だろう」と考えがちです。

なぜ勘違いになりやすいのか

現実と向き合うヒント

年金生活では、死亡保障の必要性は低くなるかもしれませんが、医療や介護に関するリスクは高まります。しかし、公的な医療保険や介護保険制度による自己負担上限額なども存在します。ご自身が加入している生命保険や医療保険、介護保険などの保障内容を確認し、今の生活に合った内容になっているか、保険料の負担は重すぎないかを見直してみましょう。必要であれば、保障内容を絞ったり、公的な制度で賄える部分を考慮したりすることで、保険料の負担を軽減できる場合もあります。

よくある勘違いその4:「お金のことは家族に迷惑をかけないように、一人で解決すべき」

お金に関する悩みを、家族や親しい人に相談しづらいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。特に、苦労をかけたくないという思いから、一人で抱え込んでしまうことがあります。

なぜ勘違いになりやすいのか

現実と向き合うヒント

ご自身だけで悩みを抱え込まず、信頼できる家族がいれば、一度ゆっくりと話し合ってみることも大切です。ご自身の資産状況や将来の希望を共有することで、万が一の時にも家族が困らないように準備を進めることができます。また、家族以外にも、年金事務所、社会福祉協議会、地域の消費生活センター、信頼できるファイナンシャルプランナーなど、お金に関する相談ができる場所は複数あります。一人で悩まず、適切な窓口に相談することで、解決の糸口が見つかることも多いのです。

まとめ:よくある勘違いを知り、ご自身の状況と向き合う

この記事では、年金生活でよくあるお金に関するいくつかの勘違いを取り上げました。

これらの勘違いを理解し、ご自身の年金額や生活費、資産状況、そして将来への希望などを具体的に見つめ直すことが、安心な年金生活への第一歩となります。

難しい専門的な知識は必要ありません。まずは「自分のお金は今どうなっているのだろう?」「これからどんなことにお金がかかる可能性があるのだろう?」と、ご自身の状況を整理することから始めてみてはいかがでしょうか。小さな疑問や不安があれば、一人で悩まず、信頼できる人や専門機関に相談してみてください。

「キミのおこづかい会議」は、皆さんがお金について考え、より良い生活を送るためのお手伝いができればと考えています。